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猫パロ番外編です。
1年後のお話し。
~日常の1コマ~
2人と2匹的記念日
「ちづ? いたずらしちゃダメだよ」
「み……」
作っていた料理にちづが手を伸ばしかけていたので声をかける。すっかり成長した今でも、ちょこちょこと歩き回って何にでも興味を示すのは変わらない。
子猫のときはふわふわだったクリーム色の長毛は、成長して艶も出てきた。撫でるととても気持ちが良い。
「にゃ」
「としぞー、起きたの?」
そして、としぞーがちづの相手をするのもすっかり恒例だ。
先程までリビングで寝ていたのに、気付けばちづの横にすとんと座っている。いつも一緒の2匹だから隣にいたいのもあるだろうが、おそらくちづの気を料理からそらす役割をかって出てくれたのだろう。
相変わらず真面目というか、千鶴が困っているといつの間にか助けてくれる賢い子だ。
「みゃ♪」
ちづが嬉しそうにとしぞーに擦り寄る。これで作りかけの料理を心配する必要はなさそうだ。
すっかり大きくなった猫2匹で、カウンターキッチンのカウンターはいっぱいになってしまったが、そのうちとしぞーがちづを引き連れて移動してくれるだろう。
寄り添う2匹を微笑ましく視界にとどめながら料理の手を動かした。
「ふふっ。歳三さんが帰ってきたらご飯だから、もう少しいい子で待っててね」
ちょうど1年前の今日、私はとしぞーを初めて病院に連れて行った。初めて先生の歳三さんと会った日だ。そして歳三さんがちづを拾った日でもある。
だから、ちょっとしたお祝いをすることにした。
偶然ちづを見つけることができて、歳三さんに会うことができて、偶然が重なっただけだったとしても、良かったねって。
――といっても、いつもよりご飯を豪華にすることくらいしかできないけれど。
ちなみに、2匹のごはんは蒸した鳥のささみと小さく切った野菜。あとは市販されている猫用の味のついた魚を少し。味のついた魚は、カリカリや私の作るごはんと違って滅多に出すことが無いので、きっと喜んでくれるだろう。
仲良く食べるとしぞーとちづを思い浮かべて、無意識に頬を緩ませる。
歳三さんもきっと嬉しそうに見守ってくれるだろう。なんだかんだ言っても、結局としぞーのことも可愛がってくれていることは知っている。とても分かりにくいだけで。
「あ……そうだ。今日を2匹の誕生日にしませんかって、歳三さんに言ってみようかな」
そうして、毎年みんなでお祝いをしたい。
1年でいっぱい賢くなったねとか、ちづがあんなイタズラしたねとか、思い返す良い機会かもしれない。
これは良いことを思いついた気がする。ますます今日の晩ごはんが楽しみになってきた。
歳三さんの好きな和食も、あとは魚を焼いて煮物に味がしみるのを待つだけだ。お手製のたくあんも綺麗に盛り付けた。
「よし! あと一息」
「みーっ」
「にゃっ」
お祝いだなんて2匹は分かっていないと思うけれど、千鶴がはりきっているのは伝わっているらしい。
可愛い応援をうけて、腕まくりをし直す。
急いで帰り支度をした土方が、病院から帰宅するまであと少し。
1年後のお話し。
~日常の1コマ~
2人と2匹的記念日
「ちづ? いたずらしちゃダメだよ」
「み……」
作っていた料理にちづが手を伸ばしかけていたので声をかける。すっかり成長した今でも、ちょこちょこと歩き回って何にでも興味を示すのは変わらない。
子猫のときはふわふわだったクリーム色の長毛は、成長して艶も出てきた。撫でるととても気持ちが良い。
「にゃ」
「としぞー、起きたの?」
そして、としぞーがちづの相手をするのもすっかり恒例だ。
先程までリビングで寝ていたのに、気付けばちづの横にすとんと座っている。いつも一緒の2匹だから隣にいたいのもあるだろうが、おそらくちづの気を料理からそらす役割をかって出てくれたのだろう。
相変わらず真面目というか、千鶴が困っているといつの間にか助けてくれる賢い子だ。
「みゃ♪」
ちづが嬉しそうにとしぞーに擦り寄る。これで作りかけの料理を心配する必要はなさそうだ。
すっかり大きくなった猫2匹で、カウンターキッチンのカウンターはいっぱいになってしまったが、そのうちとしぞーがちづを引き連れて移動してくれるだろう。
寄り添う2匹を微笑ましく視界にとどめながら料理の手を動かした。
「ふふっ。歳三さんが帰ってきたらご飯だから、もう少しいい子で待っててね」
ちょうど1年前の今日、私はとしぞーを初めて病院に連れて行った。初めて先生の歳三さんと会った日だ。そして歳三さんがちづを拾った日でもある。
だから、ちょっとしたお祝いをすることにした。
偶然ちづを見つけることができて、歳三さんに会うことができて、偶然が重なっただけだったとしても、良かったねって。
――といっても、いつもよりご飯を豪華にすることくらいしかできないけれど。
ちなみに、2匹のごはんは蒸した鳥のささみと小さく切った野菜。あとは市販されている猫用の味のついた魚を少し。味のついた魚は、カリカリや私の作るごはんと違って滅多に出すことが無いので、きっと喜んでくれるだろう。
仲良く食べるとしぞーとちづを思い浮かべて、無意識に頬を緩ませる。
歳三さんもきっと嬉しそうに見守ってくれるだろう。なんだかんだ言っても、結局としぞーのことも可愛がってくれていることは知っている。とても分かりにくいだけで。
「あ……そうだ。今日を2匹の誕生日にしませんかって、歳三さんに言ってみようかな」
そうして、毎年みんなでお祝いをしたい。
1年でいっぱい賢くなったねとか、ちづがあんなイタズラしたねとか、思い返す良い機会かもしれない。
これは良いことを思いついた気がする。ますます今日の晩ごはんが楽しみになってきた。
歳三さんの好きな和食も、あとは魚を焼いて煮物に味がしみるのを待つだけだ。お手製のたくあんも綺麗に盛り付けた。
「よし! あと一息」
「みーっ」
「にゃっ」
お祝いだなんて2匹は分かっていないと思うけれど、千鶴がはりきっているのは伝わっているらしい。
可愛い応援をうけて、腕まくりをし直す。
急いで帰り支度をした土方が、病院から帰宅するまであと少し。
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